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ViolaとPianoの夜

先日、常日頃ヨーロッパの某国に住んでいるヴィオラ奏者の友が帰国し、ピアニストの方とデュオ・リサイタルを開催したので駆けつけました。

実のところ、10年ぶりくらいの再会だったのに、ステージに出てきた彼女は高校の頃から全然変わってない!
髪の毛の長さまで同じなんじゃない??となんだかおかしかった。

我々は彼女のことをいつからか「師匠」と勝手に呼んでおりました。
高校の頃まではヴァイオリンをやっていた師匠。
当時からレッスンに上京していて、なかなか一緒に遊べることもなかったけれど、時間のある放課後には一緒におばかな話をしたものでした。
弾く気もないのに師匠などと呼ぶいい加減な私たち。
そのときからあごにはくっきりあざがついてましたが、さらっと弾いてくれる姿に「おおー」と喜んだりしてたことを思い出します。

大学以降はヴィオラに転向して、気がつくとドイツの音楽学校に飛んでいってしまった。彼女の真剣な演奏を初めて聴いたのは、ドイツに行く前かいった後か・・・友人の結婚式で「愛の挨拶」を披露したときです。
そのとき私を含めて残りの高校友人組は、音が少し外れた「優しさに包まれたなら」を照れつつ歌ってお耳汚しだったわけですが、師匠の演奏は素敵だった。
ヴィオラだけの音、というのも初めて聞き・・・耳の底にのこったものです。

そしてまたあれこれたつうち、日本に戻らずヨーロッパにのこってしまった師匠。
とある国の国立管弦楽団に所属して、欧州の中を奏でながら廻る生活。
何度か今回のようなリサイタルを開いているものの、しばらく前までの私は折り合わず、残念ながら参加することができなかったのです。

しかし今回は近場での開催!そして結婚の報告もせねばならぬ!と、半休をとって夜の演奏会に余裕を持って駆けつけることにしました。

高校時代の友人はほかに2人くる予定で、そのうちの1人と早い時間に待ち合わせ。
彼女は私より一月早く挙式をしたので、互いの写真を持ち寄ってのティータイム。
聞けばその後忙しくしていて、入籍は結局私より一月遅れとなったらしい。
私は教会式で白ドレス一着で挙式披露宴を終えたのですが、彼女は神式だったので和装。
色打掛を披露宴で着るためか、参進も白無垢に角隠しだったとか。
私が「和装もしてみたかったー」というと、彼女は私の写真を見ながら、「本当はウェディングドレスを着たかったのよ〜!」と残念がってました。どうも旦那さんの意向で和装になったようですね。

私はブライダル関連の仕事に関わっていたこともあるせいか、準備やら何やらたいがい頭に入っていたこともあり、準備で困ることはなかったですし、会場も一番楽なホテルを選び、特別変わった趣向もなく、つつがなく和やかに終わらせるのが一番!とばかりに「こだわらない婚」に徹しました。それで十分楽しいウェディングだったのですが、彼女はああしたいこうしたい、という夢がたくさんあっただけに、やり残したことがあるんだろうなあ。気持ちはわかるよ・・・。
女は仕事をしていても、晴れ姿はこんな時だけなんだよね。
願わくば旦那様が彼女のため、写真を撮ることに同意してくれますことを!

そして時刻は開場時間となり、コンサートホールに向かうとちょうどもう一人の友人もやってきたところで、そろって座席へ移動。
しばらくすると会場の明かりがやや落ちて、師匠とパートナーのNさんが登場。

Nさんの演奏は非常に優しく、終始落ち着いた演奏でした。
対して師匠は情熱的。彼女は小柄な方だと思うので、あの楽器はより大きく見える。それを体の波に乗せて演奏するような感じ。
あの独特の中低音の響きが心地よく、たまに指でつま弾くあたりでは背中にふうっと音が乗ってくる感覚。古典的なムードの音。遠くにオーボエがあるような・・・とても不思議な音。

曲目のうち、私が好きなフォーレの「夢の後に」「シチリアーノ」もあった。これをヴィオラで聞くのは初めて。もの悲しさと優しさがあって、夜にとてもあう楽曲。生々しい感情が封じられて、紗にくるまれる感覚がある。フルートの音でなれていたけれど、ヴィオラとピアノで聞くと人間くささが際だつ気がする。

最後の演奏は初めて耳にした曲目で、レベッカ・テイラーのヴィオラとピアノのためのソナタ。ヴィオラ奏者として活躍した女性の作曲とパンフレットにあったのですが、その前に弾いたフォーレが静寂を思わせたのと真逆で、突然切り抜けるような響きから始まり、はっとするうちに不安定な音の渦に巻き込まれ、魅了されてしまいました。
悲しいけど情熱的で、火のような熱があると思えば裏側になにか冷静な水の溜まりがあるような、不思議な楽曲でした。
また聞きたい・・・!と思わされた、個性の強い音楽。
師匠もひときわ熱のこもった演奏で、Nさんもこのときばかりはそれまでの落ち着きを少し捨て、作曲家の魂に近づこうとしているようにもみえました。

かくして大満足の演奏会が終わり、呼ばれもしてないのに、飛び込みで打ち上げなんぞに参加させてもらって、師匠と3人、時間がなかったもののように、まるっきり高校の頃と同じトーンで話をしたのでした。

いい夜でした。師匠サンキュー!今度はこちらからいかなくてはね!
グルメな国の食事を楽しみに、こっそり計画を練りましょう♪






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